「何を・・・しようとしているの?
 これが、魔術なら誰かが
 感知するはずよ!」
ウハッといってジフェルが
わざとらしく噴き出す。
「聞きたいですかぁ?
 聞きたいんですね?
 あなたはいまいち危機感が
 ないようだ・・・もっと怖がらないと
 ・・・かわいくないですよぉ、
 だから当て馬にされてしまうんですよぉ
 ハハっ♪」
くそっ縛られてなかった
その顔面にキックを入れてやるのに!

「いい顔だぁ」
そう言いながらしゃがみ込み
・・・私のドレスの裾を持つ・・・
!!嫌悪感しかしない。

すっかり泥やほこりで汚れてしまった
淡い桃色のエンパイアロングドレス
その足元ににたりと笑って
ナイフを置いた魔術師が、
気持ち悪い手つきで
足首からふくらはぎを

・・・なでる・・・

その悪寒に顔が歪む、
なんとか逃れようと足を動かすけど
しっかり固定されている。
その抵抗にジフェルは
嬉しそうに声を上げて笑う。
「はぁ~・・・この肌触り
 ・・・すばらしい・・・
 もっともっと見たいですねぇ」