何故、どうして・・・
今日研究所に向かうのを見た。

ラル王子もきちんと見届けていた
という事は、
今彼がここいるのはおかしい。

こっそりと伺うと、
ジフェルも相当周りを気にしている。

でも、あの特徴的な鼻や細い眼は、
この2日でしっかり記憶に焼きついた

ジフェル本人だ!

たぶん、あの城壁の
彼しか通り抜けられない
穴を通って外に出るところなのだ・・・

後をつけようか、
そう思って腰を浮かす

『面倒くさいことするなよ』
そう言った夜色の瞳を思い出す。

引き受けてくれた彼が言った、
私を心配して。

もう一度腰を静かに下ろす・・・・
まずは報告をしなければ
・・・この目撃情報があれば、
今すぐ研究所に行って
ジフェルの不在が確認できて、
彼の疑いは濃くできる。

強引な家宅捜索も出来るよう
になるはずだ!!