昨日の今日でハトナは
朝稽古を許してくれない。

だから気晴らしも兼ねて
という態で頼んでみた。

「ポーション研究所が
 思いのほか楽しかったの、
 もしお邪魔じゃなければ
 ここの魔術師塔の見学って
 できないかしら。
 ファルゴアとの規模の違いを
 見てみたいの」
昨日の会話で、
私が興味をもったと
思ってくれたのだろう。

「確認してまいります。」
といって、朝食後には
承諾を伝えてくれた。

「ハトナ、ありがとう」
別の意図があることは言えないけど、
心の痛みを感じている場合では無い。

ハトナも兵士たちもアル王子も
・・・・そして・・・
あの夜色の瞳をもつ王子も
ピコランダ国の人々だ、
私はこの国の為の力になりたい。