翌朝、ハトナが朝食会の支度に
やってきたとき。
特に帰国の話は出なかった。

という事は、
ラル王子の中で保留になっている
という事だと判断する。

とにかく即行動しかない。

私しか疑っていないという事は、
敵は誰にも気づかれていない
と思っているはずだ。

わたしの言葉で
何かしらの疑念をもった
ラル王子が気にかけたとしても、
直接行動にでるには
もっと時間がかかるはず

残されている時間が
どれほどなのか分からない以上、
時間も行動もある程度の自由がある
花嫁候補の私が動くしかないんだ。

不審な動きは警戒されるだろうが、
好奇心は行き過ぎなければ
好感をもって受け入れてもらえる。