泉は足を組み、落ち着かずに弾薬(カートリッジ)をいじっている少年を見つめる。
カートリッジだけならそれほど危険なものではないため気楽に渡したが、真鍮(しんちゅう)の手触りは人を妙に落ち着かせるのかもしれない。
「お前の知っていることを全部話せ」
少年から事細かに姉や彼氏のことを聞き、姉の写メを携帯端末に送らせる。
それを確認し、どこかの番号をタップした。
「──ベリルか、悪いがそっちの情報屋に頼みたいことがある。ああ、日本のだ」
それを興味津々に見つめる少年の視線を意に介さず、ベリルと呼ばれる相手にひと通りの説明をして通話を切る。
泉は少年を見やると手を差し出して「返せ」と目で合図した。
カートリッジだけならそれほど危険なものではないため気楽に渡したが、真鍮(しんちゅう)の手触りは人を妙に落ち着かせるのかもしれない。
「お前の知っていることを全部話せ」
少年から事細かに姉や彼氏のことを聞き、姉の写メを携帯端末に送らせる。
それを確認し、どこかの番号をタップした。
「──ベリルか、悪いがそっちの情報屋に頼みたいことがある。ああ、日本のだ」
それを興味津々に見つめる少年の視線を意に介さず、ベリルと呼ばれる相手にひと通りの説明をして通話を切る。
泉は少年を見やると手を差し出して「返せ」と目で合図した。



