無造作に置かれた細長い金属は鈍い輝きを放ち雅史の興味をそそる。
それを察したのか男は一つ手にして少年に投げ渡した。
「あ──っと。姉ちゃんは男運が悪いっていうか、悪そうな奴がタイプっていうかさ」
三センチほどの冷たい塊を手の中で遊ばせながら独り言のように語り始めた。
「今までは暴走族みたいな奴らだったから特に気にしてなかったんだけど」
ある日、蒼白な顔で帰ってきた姉に雅史は彼女の部屋を訪れ尋ねてみた。
彼女は、
「あいつ、ヤバイよ。なんであんなもの持ってんのよ」
ぶつぶつとつぶやき、それが何なのかまでは教えてくれなかったが、それから次の日に彼女は家に戻らなかった。
それを察したのか男は一つ手にして少年に投げ渡した。
「あ──っと。姉ちゃんは男運が悪いっていうか、悪そうな奴がタイプっていうかさ」
三センチほどの冷たい塊を手の中で遊ばせながら独り言のように語り始めた。
「今までは暴走族みたいな奴らだったから特に気にしてなかったんだけど」
ある日、蒼白な顔で帰ってきた姉に雅史は彼女の部屋を訪れ尋ねてみた。
彼女は、
「あいつ、ヤバイよ。なんであんなもの持ってんのよ」
ぶつぶつとつぶやき、それが何なのかまでは教えてくれなかったが、それから次の日に彼女は家に戻らなかった。



