「十六です」

 聞きながら泉は缶ビールを持って斜め左にあるソファに腰を落とした。

「とりあえず話せ」

 タブをあげ缶ビールを傾ける。

「え、えと」

 酒飲みながら聞くとかマジありえねえ、やっぱり止めようかな。

 そう考えたが、ふとリビングテーブルの上にあるものに目が留まった。

「黙っとけよ」

 男は見ていた物を隠すでもなく、肘掛けに肘を乗せて言い放つ。

「はあ」

 あれ多分、拳銃の弾だよな……雅史はテレビや映画ではよく見た金属の物体に視線を外した。