敵の本拠地は山の中腹に建てられている──かと言って困難な道のりという訳でもなかった。

 そこでの生活は不可欠なため、トラックの往来が可能な舗装された道がある。

 ただ地面を踏み固めたようなものだが無いよりは程度のものだ。

 ベリルたちは第一目的地まで警戒しながら進む。

 途中、必ずいるであろう監視の対策と対処をするため、ここでの先頭は野戦に長けたレンジャー技能を持つ者が立つ。

 この一帯は山岳地帯でもあり、レンジャーの次は山に長けた者が位置している。

 ベリルはレンジャー、泉は山岳地帯を得意としていた。