Blow of wolf-狼の一撃-

「アタックポイントはムエルテ山の中腹、サン・ホセ州との境界線付近にある。チームは五つに別ける」

 発してA4の紙を配布した。

 そこには参加している傭兵の名前がチーム分けされて書かれていた。

「今回は殲滅が目的ではない。無駄に相手の命を殺める必要は無いが自分と仲間の命を最優先に考えて行動するように。何か質問は」

 仲間の一人が手を挙げる。

「政府の方はどうなっている」

「こちらの行動には一切、関与も関知もしないとの事だ」

 それに数人が口笛を吹いた。

 つまりは支援しない代わりに何をしても構わないという事なのだ。