「あいついま何歳だっけ?」

「確か五十三だろ」

「五十三……不死になった理由は知ってるんですか?」

「え? さあな~、特に知る必要もないかなって」

 あははは~と二人の男は軽く笑うが、二十五歳で不死になった人物に今更そんな事を訊くのもなという不思議な流れが出来ていた。

 二十歳で一人前と認められ、

稀に見る戦闘センスから「素晴らしき傭兵」という通り名が付いたベリルは不死の前よりも不死になってからの方が長くなってしまった。

 傭兵たちの間ではすでにベリルの不死に馴れてしまい、不死になった経緯に疑問を持つ者はほぼいなくなっている。