「お、来た来た」

 テントから少し離れた場所で地べたに腰を落としている二人の男が新しく来た仲間に口の端を吊り上げた。

 どちらも灰色のミリタリー服に身を包み、がっしりとした体格をしている。

 栗毛と金髪のショートで彫りの深い顔立ちは欧米人だろうか。

「あの」

「ん?」

 背後から声を掛けられて振り向くと、あせた金髪に青い目にまだ幼さを残す面持ちが怖々としていた。

「あれが素晴らしき傭兵ですか?」

「あん?」

 尋ねられ、青年が目を向けている方向に視線を移す。