【短編】もしもし?あたしの声、聞こえてる?


智也→小雪


「もしもし・・?」

「ハァハァ、小雪?」

「智也っ!どうしたの?」

「田中からっ、ハァハァ、小雪が転んでるって聞いて、怪我してないか?」

「ちょっと足動かないけど、大丈夫だよ。なんで息が荒いの?」

「なんでって、ハァハァ、土手まで走ってきたから」

「えっ」

「俺さ、小雪が始めて告るずっと前から小雪が好きでさ。好きで好きでしょうがなくて、俺じゃ小雪を幸せに出来ないと思って振ってたんだ。でも、小雪は毎日俺に電話してきて、その度に好きになって。小雪の幸せの為に振る事しか考えられなくなって」

「智也は不器用だったんだね。可愛いな」

「おっ、俺、大事な事聞き忘れたんだ。小雪はどうすれば幸せになれる?あ、見つけた」

「いいよ、あたしひとりで立てるからここまで降りて来なくて」

「いいから答えて。俺が何をすれば小雪は幸せになれる?」

「もうこんなに近くに来たんだから、電話越しじゃなくて、直接『好き』って言って」


プツッ

ツーッツーッツーッツーッ