【短編】もしもし?あたしの声、聞こえてる?


小雪→智也


「もしもし小雪?」

「こんばんは雲井さん」

「なんで敬語なの」

「よそよそしく振る舞うという恋の駆け引きです」

「それ、全然よそよそしくないし」

「えー、そうですかー?」

「フフッ、まったく小雪は可愛いなー」

「えっ!?」

「なんだよ」

「今、『可愛い』って、言わなかった? 」

「そっ、空耳だろ馬鹿な小雪」

「馬鹿じゃないよー」

「昨日さ、五十嵐先輩が小雪を好きらしいって事、言ったじゃん」

「うん、そうだね。でもあたしは智也の事が好きだから、付き合う気は無いよ」

「はぁーあー。マジため息出るわ」

「なんで?」

「お前、しつこい。そこがキモい」

「なに?いきなり、そんな怖い声になっちゃって」

「毎日毎日、振ってんじゃん。なのに明日になったらまた告る」

「だって、智也の事、大好きだもん」

「本当に好きなら直接告白しろよ。俺、そういう小雪のうじうじした所嫌い。てか全部嫌い」

「っ・・・」

「・・・」

「わっ、わかった。今から智也の家に行くね。本当に最後の告白するから、智也もきっぱり振ってね!」

「・・・」