虹恋〜儚い恋と虹色の涙〜

「ねぇ、赤ちゃんの音聞かせて!!」


「いいわよ」


お母さんのお腹に耳をあてて、動くのをじっと待つ。


「あ、動いた」


トクン、と小さい音が聞こえた。こうしている時が今は一番幸せ。


「予定日、いつだっけ?」


「8月10日よ。元気な子だといいわね」


「うん」


家族がもうひとり増える。そう思うと、楽しみで仕方なかった。


「私ね、お母さんの子供で良かった」


「なぁに?改まって(笑)」


お腹に抱き付き、気持ちを伝える。お母さんが優しく頭を撫でて、


「私も、生まれて来てくれてありがとう」


そう、優しい声で言った。



「おーい、風呂いれたから、どっちか先入れー」


空がオレンジ色に染まり始めた頃、私達を呼ぶおじいちゃんの声が聞こえた。


「鈴、入ってきたら?」


「うん!!」


リュックの中からパジャマを出して、お風呂に向かう。


「じいちゃん、外で湯加減見てるから、熱かったら言いな」


「うん」