私が好きなのはキミだけだから。




「私は別にいいよ」



いつの間にか私の後ろに立っていた梨花がそう答えた


白地にピンクの花柄の浴衣は可愛い梨花によく似合っている


って、それより………!



「いつからいたの!?」


「ついさっき来たばっかりだよ。面白い話になってたからビックリしちゃったけどね」



全然気づかなかった……


そりゃ、来ていきなりこんな話になってたらビックリするはずだよ




「まあでも、これで一緒に行けるってことだよな?」


小学生みたいにキラキラ目を輝かせていら中山くんを見ていると、思わず「ふふっ」と笑ってしまった



「え、今の何が面白かった?」


ポカーンとした中山くんに、「何でもないよ」と答える横で、入江くんの顔が赤くなっていることには全く気づかなかった



そして、最後に私が「いいよ」と言ったことによって4人で花火大会に行くことが決まった