私が好きなのはキミだけだから。



「最近は来てないみたいだったし、いつか話してくれるまで待とうと思ってたから黙ってたんだけど………」



教室に行ったら入江がすごい慌ててたから来てみたら案の定いるし、と言われると、心配をかけてしまったことが申し訳なくなる



今まで、梨花に心配をかけたくないと思って何も話してこなかった


それに、怖かった

戸籍上お兄ちゃんという存在を好きになったことで、梨花に嫌われるんじゃないかって思ってた


梨花がそんなことで人を判断するような人じゃないってことは、私が1番よく知っていたはずなのに………


そのせいで余計に心配させていたことにも気がつけなかった



「ごめん、梨花………」


私、何もわかってなかった………


「今までのことを話したら、梨花に嫌われちゃうんじゃないか、梨花が離れていくんじゃないかって思ったらなかなか話しだせなくて………」


梨花は私の言葉一つ一つに優しい表情で相槌をうっている



「でも、全部話す覚悟ができたの。だから、聞いてくれない……かな?」



梨花は当たり前でしょ、と言って微笑んだ