そう言われても、私の頭の中にははてながいっぱい
梨花とここに来たことなんかないよね?
ましてや、ここで泣いていたことなんて話すはずもないし………
「前から、たまに様子がおかしいなって思うことはあったんだよね」
床に腰をおろしながら話しだした梨花にあわせて、私も座った
「高1の秋くらい……だったかな。めいがあまりにも泣きそうな顔で教室を出て行ったから、心配で後をつけてきたの」
え、そうだったの!?
今まで何度も来てるけど、一回も気づかなかった………
その頃はまだヒロ兄のことが好きで好きで仕方がなかったから、さみしくなってはよくここで泣いてたんだよね
「泣いてる理由は分かんなかったけど、何もしないのも我慢できなくてさ。めいが泣きそうになって教室を出ていくたびに、私もついてきてたの」
初めて知る事実に、驚きを隠せない

