振り返ると、そこには修学旅行の班決めのときに誘ってくれた入江くんが立っていた
「一緒に学校行ってもいい?」
「うん、全然いいよ」
1人で行くよりは気分も晴れるかもしれないし…………
そう言うと、入江くんは嬉しそうに笑って、私の隣を歩いた
「入江くんはいつもこんなに早いの?」
もう学校の近くだけど、同じ制服を着た人は数人しかいない
「そうだよ。サッカー部の朝練があるから」
そういえば、入江くんは高2でずば抜けて上手いから、もう来年のキャプテンに決まってるってクラスの女の子が言ってた気がする
サッカーが上手くて、愛想もいいから女の子からの人気は結構あるって梨花が前言っていた
「毎朝なんて、大変だね」
私なら一週間続けばいい方だよ
「好きでサッカーやってるしね。でも、そのせいで色恋沙汰とは疎遠になっちゃったけど」

