音楽の先生はまだ来ていなく、音楽室には誰もいなかったので、私と翠子は涼馬くんに教えてもらえる、
絶好の機会を手に入れたのだ。
「どこからお教えすればよろしいのですか?」
「私は全部だなー。翠子は?」
「あたしも全部なんですけど・・・」
「・・・全部ですか。
では、全部お教えいたしましょうか」
「「お願いしまーす」」
それから音楽の先生が来るまで、練習した。
正直言って、翠子は上手くなった。
元々、少し高い良い声の持ち主なので、少しのアドバイスで、すぐに上手くなった。
涼馬くんの教え方は、凄く上手い。
わかりやすいしね。
「翠子様は上手くなりました。
このままテストに臨めば、きっと合格なさるでしょうね」
「ありがとうございます、涼馬さん。
あたし、ずっと自信なかったんですけど、涼馬さんのお蔭で、自信が出てきました!
テスト、絶対合格してみせますから!」
・・・もしもし?翠子さん?
私のこと、完全に無視ですか?
ひどくありません?


