「りゅ、隆也さん?」


「ああ・・・すまない。
涼馬くんに限ってそれはないだろう。

涼馬くんが恨むべき人間は、由真ではない。
由真は何も知らなかったのだからな」



「・・・本当にそうでしょうか?」



「と、いうと?」




「由真ちゃんはきっと、あの事件の発端が誰にあるのか知っているはずですわ。
知らないフリをしているだけだとわたしは思いますわ。

・・・まぁ、わたしの勝手な想像なんですけどね」




「・・・優里奈」



「言いたいことはわかりますわ。
こっそりバレないよう、由真ちゃんたちを見守るんでしょう?」




「ああ・・・そうだ。よろしく頼む」




「わかりましたわ。
隆也さん、仕事を頑張るのはよろしいですけど、体調を崩さないよう気を付けてくださいね」



「ありがとう、優里奈」



「ではわたしは失礼いたしますわ。
執事さんに中に入るよう言っておきますわね」



「よろしく」



 わたしはそっと、扉を閉めた。