俺は軽く身支度を整え、外に出た。


 向かった先は、近くにある遥華(はるか)海岸。


 ごみ一つない砂浜、美しい海が有名な、夏になると人だらけとなる人気の海岸だ。




「わり、遅くなった」



 俺は海岸で待つ人物に、声をかけた。


 ボーッとしていたそいつは、ゆっくりと振り向いた。


 こいつは、遅刻にかなり厳しい。


 約束の時間は、15時。


 現在の時刻は、17時。


 2時間の、大遅刻。


 許してくれるはずがない。




「何していた。
理由、話してくれる?」



「ふと時計見たら、まだまだ時間があったんだ。
それで俺、風呂入って漫画読んでたんだ。

そうしたら、由真ちゃんが来たんだ。
お前の行き先、聞いていたぞ。

心配するな。
お前の言う通り、メアドとケー番教えたら、帰って行ったよ。

多分、メールしたんじゃねぇか?」



「さっき見た。
でも、返信はしていない。

既読とかつかないしね。
こういう面で、メールは便利だと思う」