私、野郎じゃないのに・・・。
「久しぶりだな、由真。
お前、変わってねぇなぁ。
相変わらず小せぇし、泣き虫だし。
おめぇ、少しは大人になれよなぁ?」
久しぶりのくせに、ベラベラ一人でに私をけなす人。
ワックスで整えている、ツンツンした明るい茶色の髪。
両耳合わせて計8個のピアス。
耳だけでなく、ヨレヨレの髑髏(ドクロ)のTシャツから見えるおへそや、鼻にまでピアスをつけている。
ジーパンは穴が目立つ、すりきれたもの。
ヘラヘラ笑うその姿は、私の大嫌いな見た目をしている。
「挨拶はどぉした、うん?
いつもみたいに笑って挨拶をしろよ、な?」
性格は、その笑顔が作り笑いとも気が付かない、鈍感な馬鹿。
そして、少々乱暴な面もある。
「冷てぇなぁ由真は。
未来のダンナ様に向かって、それはねぇだろ?」
彼の名前は、飯田健太(いいだ・けんた)。
飯田財閥の御曹司で、
私の婚約者。


