「どうされましたか由真。
顔が先ほどより赤くなっておりますが?」


 あなたのせいですよっ!


 ・・・とは言えず。



「な、なんでもないわ」


「そうですか?
なら良いんですけど。

リンゴを剥きましたが、召し上がりますか?」



「た、食べるっ!」



 ベッドから起き上がり、涼馬くんが持ってきたお皿を受け取ろうと、手を伸ばす。



 ・・・が、手は空を切った。



「由真は何もしなくてよろしいのですよ」



 意味深な言葉の後。


 スッと目の前に、リンゴが出てきた。


 ご丁寧に、ウサギさんリンゴだ。


 可愛いなぁ・・・。



「い、いただきます」



 うわぁ~!


 お姫様抱っこは初めてじゃなかったけど、食べさせてもらうのは初めてだなぁ!


 翠子になら、お弁当のおかずをもらうときに、あーんしてもらったけどね。


 異性は初めてだなぁ・・・