未来からの贈り物





隊士ではないが、莉奈の稽古は毎日続いていた。


総司「莉奈は集中力と粘り強さがあるから……何処までも強くなる。最近は稽古で泣かなくなったしね……あれ?稽古の時は泣いてても雨降らなかったね…。」


莉奈「涙にも種類があるじゃない。
悔し涙とか恐怖の涙。絶望の涙。嬉し涙、感動の涙。雨が降るのは大抵【喜怒哀楽で言う哀】だよね………。」


総司「そう言えば…そうかも…。稽古の時は悔し涙だもんね」クスッ!


莉奈「そうですが……何か……?
始めて下さい!!!」


総司「クスッ!はいはい。
莉奈……。平正眼極めて」


莉奈「はぁ?」


総司「三段突き……教えるから」


莉奈「それは総司の………」


総司「暫く平正眼の構えからの突き……。分かった?莉奈は素早さがあるから…いけるんじゃないかと思って……。ただ、力が劣る分、やってみないと分からない」


莉奈「はい」



………………………………



総司「…………………。真面目にやってる?」


莉奈「やってます。中段の構えからのぉ〜〜〜!……突き!!!」


総司「じゃあ、僕とやってみる?」


莉奈「瞬殺だって!!!やだよ!」


総司「行きまぁ〜〜す! 始め!!!」


莉奈「………………。聞いてないし…」


中段の平正眼……からの〜〜突き!


カンッ!


中段の平正眼……からの〜〜突き!


カン!カカン!


下段平正眼……からの〜〜突き!


カンッ!


総司「中段でしょっっっ!!!」


上段からの〜〜〜……振り下ろし!!!


カン!カン!カン!カン!


早い!早い!早い!早い!


総司「突くぞっっっ!!!」


怒ってらっしゃる………。


莉奈「だって……中段のからの構えで突けないんだもん!!!」