9月13日新見錦切腹。

私は顔すら覚えていない。恐らく話したこともない。 総司介錯の下、どっかの廓で切腹したと聞いた。


9月18日芹沢鴨・平山五郎、粛清の名のもとに斬殺される。平間重助は逃走。

隊士の殆どは島原へ吞みに行った。


私は勿論お留守番。未来ではブログを頻繁にアップしてたから、此方に来てからアップは出来ないものの毎日キチンと日記を書いていた。


これから土砂降りになる………


正直怖い………。


早めに寝てしまおうとパソコンを開いて日記を書き始めた。


「誰かいるん?」


莉奈はキーボードを打つのを止め、障子を見つめた。


スーーーーーー


「っっっ!!!………………天女……」


莉奈「人間です」


「入ってえぇ?」


莉奈「いえ…。私が出ます」


此処は土方の部屋だから勝手に入室を許可してはいけないと判断し、莉奈は部屋を出て縁側に二人で座った


確か……この人は……芹沢さんの……


芹沢さんの…………………


芹沢さんの………………………


「うめどすぅ〜」


あぁっっっ!!! そうそう!お梅さん



この人も今日……………………。



莉奈「莉奈どすぅ〜」


梅「(クスクス)空から舞い降りる姿。屯所からも見えたんよ〜? 芹沢はんは血眼になって探してはったわぁ〜」


莉奈「芹沢はんに言うんですかぁ?」


梅「言わんよ〜?(クスクス)手篭めにされてまうわぁ〜」


莉奈「てごめ?」


梅「そうやぁ。芹沢はんはうちのもんやぁ」そう言って微笑むお梅さん。


てごめの意味を知りたかったんだけど…。


莉奈「さようですか………。」


梅「莉奈はん綺麗やね?」


莉奈「お梅さんには足元にも及びませんが………」


私の色気は作り物だけど、お梅さんの色気は内面から出ている。


これが正に…………………女………。


梅「うちは……オナゴの友達がいぃひんからなぁ〜」


莉奈「私もいませんよ?」


梅「莉奈はんは……誰からも愛される顔してるんよ〜。うちは…男からだけやもん……」


莉奈「さようですか……。」


梅「莉奈はん……天に帰らんの?」


莉奈「帰りたくないからこっちに来たんで……」