莉奈「馬鹿なの?ねぇ…馬鹿ですか?
十二単とか……馬鹿すぎるでしょ。
重すぎて死にますよ?」


美菜「なに言ってるんですか!姫様でしょう!」


莉奈「着流しが恋しい…………」


時「あれは殿方のお召し物ですよ?」


莉奈「煩いっっっ!!!」


華「髪結いますね……」


莉奈「あぁ……止めてぇ〜〜〜!!」



……………………………………




三人「美しい………」


莉奈「クッソ重いっっっ!!!」


三人「……………………………。」


美菜「……………。慶喜様に見せに行きましょう」


莉奈「馬鹿じゃないの?重くて苦しくて歩けないわっっっ!!!」


時「慣れますよ?」


莉奈「時……お前が着ろよ………」


華「その話し方何とかなりません?」


莉奈「なりませんっっっ!!!」



ーーーーーーーーーーーー



慶喜の部屋にて………



全「……………………………。」



三十人ほどの家臣と慶喜…………。


慶喜「…………………美しい………」


莉奈「脱ぎたい」


慶喜「今此処でか?俺は構わん」


「私も構わん」

「儂も構わん」


莉奈「何なの?私を殺す気?苦しくて死ぬよ?こんなの一日来てたら……夜までにシワシワのばばぁになるよ?」



慶喜「……………………………。」


家臣「本当に天女なのですか?」ボソ


慶喜「姫はワガママで口が悪いんだ」


莉奈「黙れっっっ!!!」


「慶喜公に無礼だぞ!」


莉奈「なら……新撰組に帰したらどうだ。盗っ人…………………」


慶喜「……………………………。
お前は下がれ。莉奈は落ち着け」


莉奈「部屋に戻ったら着流し下さい。あれが一番楽なので………」


慶喜「せめて着物。それ以上は聞かん」


莉奈「私は見世物じゃない」


慶喜「分かってる!御所にも決まりはあるんだ。少し位お前も歩み寄れ」


莉奈「分かりました。でも、これは着ませんから」


慶喜「では紹介する」