「何で、知ってんの?」

別に喧嘩してないけど。


「なんか、泣いてたし。」

「…は?」

「お前、小さい頃から一緒にいるくせに全然分かってないんだな。」

苛立ってる自分がいた。


「廊下に立たされてる時。
なんか分かんねーけど、泣き出したし。」

松山が言った。


「…………。」

何も言い返せなかった。


「……私、知らなかったけど…。
……早く、保健室に行ってきたら?」

「…うん。」

俺は言った。

「なんだかんだで、夢璃も愁二君の事好きっぽいし。」

遥香先輩はそう言って笑った。


「やっぱ、俺1人で行く。」

「え…、おう。」

山口は、言った。