★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~

――愁二――


夢璃が転校してきた奴の事を楽しそうに話してたから、あんな態度をとってしまった。


「夢璃、怒ってるかなー。」

俺、何してんだろ…。

教室に入ったら、誰もいなかった。
二時間目だから、音楽室か…。

教科書を持って、音楽室に向かった。


夢璃の教室の前を通ると。

夢璃が、めちゃくちゃな言い訳を必死に先生に言っていた。


――可愛い。

って、そんな場合じゃないっ。

俺も遅刻じゃん…。


――ガラっ

ドアを開けると案の定、歌ってる最中だった。

みんなの声が止まり一斉に俺の方を見る。


「みんな、歌って下さい。」

俺は、笑顔で言った。


すると……、

「「坂上君っ!!」」

女子が言った。

「休みかと思ったー。」
「良かったー!」

みんなが騒ぎだす。