「愁君っ!」

私は、走って後ろから愁君に抱きついた。

「うわっ…!何っ!?」

愁君が驚いて言った。

愁君が後ろを見た。

「夢璃……?」

私は黙って頷いた。

「なんで…?行かないの?」

きっと戒斗の事だ。

「行かない。」


「なんで?」

「夢璃が好きな人は、
戒斗じゃないから。」

私は言った。

「え…。」

愁君が言った。


「昔から、一緒だったから
気づかなかった…。

でも、愁君が離れて行く時に思った。
嫌だって…。

そばにいて欲しいのっ。」


ずっと、愁君がそばに居るのが
夢璃の当たり前になってたから。


「一緒にいてくれなきゃ嫌なの。
愁君が好きだから。」

私は言った。