2人は言い合いをして、
私は戒斗と喋っていた。

帰りも戒斗と帰った。


それから一週間。

ずっと、戒斗と一緒に登校して
一緒に帰っていた。


休日、考えていた。

返事もしてないのに、
こんな調子でいいのかな?

愁君とこのままの状態でいいのかな?


愁君と前みたいに戻りたい。

…早く答えを出さなきゃ。


愁君は、昔からいつも一緒にいて。

誰よりも、夢璃の事を分かってくれて。

誰よりも自分よりも一番に
夢璃の事を考えてくれてて。


戒斗だって、怖そうだけど
すごく思いやりがあって、優しい。

返事だって、まだしてないのに
一緒に帰ってくれる。


どっちも良いところがいっぱいあるよ。

どっちも傷つけたくはない。

でも……。

そう思っていた時、チャイムが鳴った。

――ピーンポーン

「はーい。」

私はそう言って、ドアを開けた。