「…そうなんだ。おめでとう。」

適当に言った。

「うん、良かった。夢璃と遊べるからっ!」


「…そんな事、一言も聞いてないよ?」

笑いでごまかした。

「うんっ!言ってないからっ!
でも、俺は昨日から決めてたよっ!」

笑顔で言う。


「…でも、それじゃぁ困るんだよね!」


私が聞いてない事は、事実です。


「なんで?」

「あのね…?
夢璃にも、予定というもののがね…?」

「じゃぁ、離してあげないー!」

どこまで我が儘なんですか…?


「我が儘。」

「我が儘いいですっ!」

愁君が舌を出して言う。


―三分後―

やっと、離れる気がない事が分かった。


「行けばいいんでしょ?」

「夢璃、分かってるー♪」