――夢璃――

大好きなクマで、物凄く可愛いっ!

こういう時、
愁君は私の事分かってくれてると思う。

「俺ね、好きな人いるんだ。」

愁君が言った。

「え……?」

いきなり…?

「俺、ずっと前から
好きで本当に大好きなんだよね。」

「…そうなんだー。」

「誰か分かる?

……って、聞いてる?」

愁君が顔を覗き込んでくる。

「なっ…!?大、丈夫…!」

ボーっとしてた。

――誰か分かる?

「そんなの、
分かんないに決まってるじゃん…。」

ついそんな事を言ってしまった。

「本当に、分かってないの!?」

愁君が驚く。

「……知らない。」

「夢璃だよ?」

愁君が言った。

「うん…。夢璃だよ。」

私は言った。

何が言いたいのか、分からなかった。

「夢璃…っ。」

愁君が笑ってる。

「愁君ー…。」

全く、意味が分かんないんですが…。