――愁二――

「やだ…!絶対やだ…!」

俺は、必死に言った。

「何でー?
楽しそうじゃない。」

遥香先輩が言う。

「全然っ!
夢璃と喋んないとか無理っ…!」

俺は、言った。

遥香先輩が言うに、振られた方は
夢璃と一切話さないとか…。


「お前そんな振られると思ってんの?」

松山先輩が言う。

「はぁ?
俺が一番に決まってんじゃんっ!」

俺は言った。

…そんなのは嘘で。

…夢璃と話せなくなるなんて、
絶っ対やだ。

「じゃぁ、ナシでもいいわよ。

でも、どっちにしろ振られれば
話しにくくなるわよね。」

そう言って、遥香先輩は笑った。

…何でこんな意地悪なの。

「ただいまー!」

…帰ってきた。

「夢璃せっ…。

………嘘だーーー!」

俺は叫んだ。

「どうしたの愁君…。」

夢璃が言う。