智希が、夢璃を連れて行った頃。

教室では…。

――戒斗――

「…夢璃先輩はー?」

出た……。坂上だっけ?

「智希よ!智希っ♪」

遥香が笑顔で言う。

「あぁ。
そういえばそうだったね。」

明らかに機嫌が悪くなった。


そいや、話さなきゃいけねぇんだった。

俺がそう思ったら…、

「2人話し合いなさいよ。
放課後どうすればいいか。」

遥香が言った。

「俺、夢璃に
図書室来てって言っちゃったもん。」

坂上が言う。

「だから何だよ。」

俺が言った。

「だから、無理っ!」

コイツまた、喧嘩売ってんのか?

「すぐそういう、ムードになるんだから。

アンタら疲れるっ!」

遥香が言う。

「早く、夢璃帰ってこないかなっ♪」

坂上が言った。

「あたしの話聞いてる!?」