――愁二――

夢璃に、

オレンジジュースとお店で見つけた
クマのキーホルダーを買った。

喜んでくれるかなー。


なんて思いいながら、ベンチに戻ると
夢璃と見覚えのある3人がいる。

「……最悪。」

遥香先輩達だ。

「あっ!愁君ー!」

夢璃が俺に向かって言う。

「夢璃ー!ジュース買ってきたっ♪」

俺は言った。

「本当、気楽な奴。」

「夢璃、
変な奴に絡まれてたんだぜ?」

松山先輩と智希先輩が言う。

「はい…?」

意味が分からず聞き返した。

「なんか、
チャラい奴らに絡まれたらしいのよ。」

遥香先輩が言った。

「……大丈夫!?」

俺が焦って言う。

「うんっ♪」

夢璃が言う。

「夢璃は、優しいから
そう言ってるけど。

俺らが来てなかったら
連れて行かれる所だったよなっ!」

智希先輩が言う。

「1人にさせるとか馬鹿じゃねぇの。」

松山先輩が言う。

「………。」

俺は何も言わなかった。

言えなかった。