――智希――

「はぁー…。

誰かさんが携帯使わなかったせいで、
また見失っちゃったよー!」

「二時間探しても見つかんねぇしっ!」

俺は言った。

「誰に向かって言ってんのっ?

アンタ達だって
ちっとも役に立ってないけどっ!?」

遥香が言った。

「おぉっ!こっわ…!」

そう言って松山の後ろに隠れた。

「なんだよ。」

松山が言う。


「あぁぁぁーーー!!」

俺はデカい声だして、指差した。

「うるさいっ!!」

遥香が言う。

「夢璃、発見っ!

なんか、危ない感じだしっ!
行ってくるっ…!」

「おいっ…。
待てよ。俺も行く。」

松山もついて来た。