「何顔真っ赤にしてんの」


あたしにしか聞こえない声でわざとらしく囁く先生。
それは…貴方のせい。


「本を取って頂きありがとうございます!けど、早くどいて下さい。邪魔です」


なんて言い返し、先生の胸元を強く押す。


「可愛い抵抗」


「一々耳元で言わないでください!」


図書室内がざわつき始める。


もームカついてきた。
てか早くどいてくれないかな。


昼の休みっていうものは、そんなに時間ないんだからこの続きを早く読みたいのに。


「いつまでこんな人目に付くことしてなきゃいけないですか。
半分遊んでるでしょ?反応見て」


思ってることを言ってみた。


するとまたさっきみたいにざとらしく耳元で囁いてくる。


「…バレた?」


あーもう!!


たったその一言だけというのにあたしの耳は自分でもわかるぐらいに熱くなった。