「何もわかんないよ。僕は君じゃないからね」


あれ……口に出してたかな。

変だな、この人と話してるとなんか気が狂う。


私が私で無くなる気がする。

さっき会ったばっかなのに。


気のせいかな。


やだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだなやだな。


「わかんなくて知りたいから聞いてるんだよ。君は幸せ?」

「あんたには……関係ない。もう関わらないで。綺麗事なんか聞き飽きた」


そして私は屋上を後にした。