真面目君の綺麗事理論

嘘でも言ってほしくなかった。


私は実花は親友だからって笑って耐えてこれたのに…。

まあ、人間なんて何かが崩れたら壊れるからね。


多分実花は壊れちゃったんだと思う。

そして私もその言葉を聞いた瞬間壊れた。


「それでその傷を…?」


そう言って私の右腕を見る大島。


「ううん、これはその前からかな。実花が親友で今まで頑張ってたんだからって…私に気付かれないように笑顔だったんだからって。でもやっちゃった」