真面目君の綺麗事理論

「で、どうしたのその怪我」


とりあえず落ち着いた私は大島の怪我について聞いた。

それでも大島に抱き着いて泣いてたのは一生の不覚だわ……!


「んー?」

「怪我。血出てる」

「……大丈夫だよ」


そう言ってまた頭を撫でるけど、多分……いや、絶対何か隠してる。


「おーしま!」

「おーしまじゃなくて大島だよ」

「いいのよそんなの。ってそっちのがどうでもいいわ。おーしま、これから私に嘘つくのも隠し事も禁止。その代わり私もしない」