「……っ!!!!!」 「今の会話…聞いちゃったんだよね?」 私は、女子の平均身長よりも少し上だ。 160cmが髪だけで持ち上げられるなんて、髪が耐えられるはずがない。 わ だが、175cmもあるであろう、拓也には私を髪だけで持ち上げることが可能なのだ。 ものすごい力に、私はなすすべもなかった。 …いや、拓也が与えてくれないのだ。 「…っ!離してっ!!!」 「はぁ…。こっちは聞いてるんだけど…」