施設で育った俺たちは
贅沢とは程遠かった


けどその中でも幸せだったと
今でも言える


それぐらいかけがえのない
愛情を俺たちは注いでもらっていた



けどいくら愛情があっても
お金がなければ生きてはいけない


俺たちは施設が苦しいことなんて
わかっていたからこそ
みんな施設を出ていくことを
早くに決めていた



俺たちが一人でも早く
巣立っていけばその分の余裕を
またほかの誰かにあてることができる



だから高校生になると
みんな決まって施設を出ていった


18歳まで施設にはいていいことに
なっていた



それを待たず俺たちは
あの居心地のいい場所を出た