あれから先生に送ってもらって家に帰った。
―そして、また次の朝が来た。
ゴシゴシと机を擦る。
早朝の学校に、生徒はまだ私だけ…
「…ぁ、…ねむ。」
―私だけじゃない…。
誰かいる。
こんな朝早いのに誰だろ…。
「ん?」
目が合ってしまった。
「…っ、」
なんでこの人なんだ…。
「…森…君」
「おはよ。早いね、前本さん。何してんの?」
「…え、と…」
森君は私の机と握られた雑巾を見ると
「大丈夫?」
と言って駆け寄ってきて、私の汚れた手を握った。