愛してる。とか言わないで

「いいの…?」



香水を受け取ると、那美はにっこり笑った。



「ありがとう」



那美の優しさに触れて、心があったかくなった。



私は、一人非常階段へと向かった。


友也はいるだろうか…



もし会ってしまったら、私は何を話せばいいんだろう。



友也は何を話すんだろう…


不安で頭の中がグルグルする中、非常階段へ繋がるドアを開けた。



気持ちいい風が吹いていた。


ただ風だけが吹いていて…


そこには誰もいなかった。


「いるわけないか…」



私はいつも友也と座って話した場所に座った。



空を見上げると、眩しくて一瞬目がくらむ。


青空に吸い込まれそうになりながら、深く深呼吸した。


誰かの足音が近くで止まった。



振り返ると…