「日向ちゃーん」



満面の笑みで両手を大きく振ってる…まるで子ども。



それにしてもでかい子ども…光輝先輩。



「手振ってるよ?」



笑いながら千夏が言った。


「私には何も見えてないし聞こえてないから」



気づかない振りをした。



「日向、モテモテだね〜」


千夏はからかうように言った。



「やめてよ…」



千夏は小学生の頃からの友達。



「まさか、日向がこんなにモテモテになっちゃうなんて〜」


…嫌味だ。


モテモテかどうか知らないけど、そもそもそんなことはどうでもいいの…



普通に穏やかに過ごしていたい。



邪魔されたくない…