愛してる。とか言わないで

「那美、待った?」



なんで私が待たされなきゃならないのよ…


心の声は隠して、笑顔で答える。


「大丈夫」


全然、大丈夫じゃねぇわ。



泰輔はいつも待っててくれた…


待つのが嫌いな私のために。



「那美、聞いてる?」



「あ…うん。何?」


要先輩の不満そうな顔。

ヤバい。



集中、集中…



「日曜日空いてる?」



要先輩は私の髪をなでながら言った。



「うん…」



このままこの人と過ごす時間に慣れて…



この人の隣にいることに慣れて…



だんだん泰輔のことが薄れて行けば…



そうなればきっと4月が来ても笑っていられる。