愛してる。とか言わないで

「あれ?莉子…」



声だけでわかっちゃう。



「楓…」



とぼとぼ歩く私の先に立っていたのは予想通り楓だった。



楓は幼なじみで、子どもの頃は一緒にいない時はないほど仲良しだった。



今はさすがに毎日一緒ではないけど…



それでも、楓とは相変わらず仲がいい。



「なんか暗いな…」


楓は私に近づいてきた。



楓の笑顔はすごく落ち着く。


家族に近い感じだからかな。


「うん…」



どんな話でも楓はきちんと話を聞いてくれる。



それは私にとって、まるでカンガルーの袋みたい…


信頼して、安心して、無防備になって…