愛してる。とか言わないで

「…莉子と同じ匂いがする」



友也先輩はまるで今にも泣きそうな瞳をしている。


後悔、未練、寂しさ…


友也先輩の切なさが移ってしまいそうで、気分を変えようと少し笑った。



「あの香水は私があげたんです。いい匂いでしょ?」



私は明るく話したつもりだけど、友也先輩の表情は暗い。


「まぁ…」



この人、大丈夫…?


クールっていうかここまで来ると、暗い⁉︎

私よりも元気ないんじゃない?



暗い影を背負った二人が集まるとこうなっちゃうのね…


重苦しい雰囲気に息がつまる。


もういっそ開き直るしかないかな…



「友也先輩はこの香りを嗅ぐ度に、莉子のこと思い出しちゃいますね…きっと」


私はなるべく軽く言った。



友也先輩、納得しちゃってるよ…


わたしは慌てて、

「まぁ…女の子なんていっぱいいるから…。友也先輩ならヨリドリミドリ…でしょ?」



励まし始める。


私も、恋が終わってどん底なのに…

なぜ人の心配してんのよ。



友也先輩の表情は変わらない。