愛してる。とか言わないで

友也の行動に変化が出始めたのは、夏休みも後半に差し掛かった頃だった。



「早く海に行く日決めようよ。クラゲ出ちゃうよ?」



私は相変わらず部屋で、ゴロゴロする友也に海の約束を取り付けに来たのだ。



「んー。そうだよなぁ…」


明らかに乗り気じゃない友也にしがみついた。



「私、ビキニ買っちゃったんだよ?着ないまま夏が終わっちゃうよ…」


半泣きになる私をしばらく眺めて、友也は頭を掻きながらため息をついた。



「じゃあ…来週の水曜…」


友也の言葉を遮るように携帯が鳴った。


表示された名前を見て、私から離れたところで電話を取り、更にドアを開けて部屋から出て行った。