愛してる。とか言わないで

俺は、ひとり映画館でしばらく動けなかった。



亜美佳には俺しかいない…


でも、莉子にだって俺しかいなかったんだ…



それなのに。



莉子にばかり我慢させて…


押し付けて。



都合のいいように勝手に莉子はわかってくれてる…



そう思い込んでいたんだ。


莉子を後回しにしてまで守らなくちゃいけないものなんてなかったのに…



莉子とちゃんと向き合うべきだった。



泣き付いて来た莉子も、亜美佳に嫉妬する莉子も…



全部『莉子』なんだから。



俺のことを好きでいてくれる莉子だったのに…



それを、受け入れずに後回しにした俺は…



最低だ。